もうすぐ制度化!~HACCPはじめて入門~ #2
#2 HACCPどうしたらいいの?(上)
2021年6月1日から食品を扱う全事業者に対して制度化されるHACCPによる衛生管理。
HACCPに対応するためしないといけないことは大きく分けて3つあります!
- 衛生管理計画を作る
- 計画通りに実施する
- 実施したことの記録を取り、定期的に振り返る
今回は、衛生管理計画作成についての重要ポイントです。
1.衛生計画を作ろう
① 食品・食材の管理の仕方を決めよう
○ 食材などの受け入れ時・保管状態を管理しよう!
どこから仕入れているのか、仕入れている包装は何か、受け入れ時にすぐに保管しているか、どこに保管しているかです。
〇 仕入れている場所などの環境による交差汚染の防止
ダンボールを置いた机にまな板を置かないですよね… しっかりと衛生的に決められた“場所”に置くようにルール設定しましょう。
モノの流れが逆流しないようにしましょう!
〇 温度管理チェック
食材や原材料には出しっぱなしにしておくと温度の変化により、菌が繁殖してしまうため、仕入れ時はみなさん直ぐに冷蔵庫・冷凍庫に保管されるようにしていると思います。
HACCPではこういった保管状況をしっかり証明するため、冷蔵庫・冷蔵庫の温度管理も記録も必要となります。
温度表示機能のある冷凍・冷蔵庫を使うようにする、表示を定期的に記録する、といったアクションが必要となります。
温度表示機能がない場合は温度計を買って後付けでの対応でもOKです!
② 厨房の管理の仕方を明確化しよう
○ 器具の洗浄・消毒・殺菌!
使用する鍋、フライパン、ボール、包丁まな板などの洗浄・除菌の方法と実施サイクルを決め、いつ実施したかがわかるチェックシートを作成し記録として残します。
○ 交差汚染防止・二次汚染の防止!
<例えば2段の冷蔵庫である場合>
お肉は上ではなく一番下に置きます。
生野菜などの加熱しない食材は一番上に置き、食品に悪影響を及ぼすものがまな板やお皿、食品の上を通ることで発生する「交差汚染」を防ぎます。
③ スタッフのアクションを決めよう
○ 従業員の健康管理・作業着の着用!
体調管理の記録、もし手指に傷がある場合の処置の記録、作業着の交換頻度の記録、体毛が混入しないようにしっかりとした着用ができているかの記録などが必要となります。
○ 衛生的な手洗いの実施!
手洗いした回数の記録(朝・午後イチ・汚れた際 など)
レジの時などは手袋を着用しているか、あるいは前後でアルコール除菌して対応するようお店のルールを決め、日々の実施状況を記録します。
④ アレルゲン管理
また食品製造業と飲食店で対応に差があると思われるのがアレルゲンの表示です。HACCPではアレルゲン表についてもお店で提供する商品のアレルゲン項目を把握し、書き出すことが求められます。
上記内容の他にもたくさんの項目がありますが、今回は重要と思われるポイントだけ押えました✌️
詳細は飲食店や食品製造など分野ごとに業界団体がまとめた手引きがありますのでそちらを参考にしてみてください。
Write:河合菜月(22project)
コラム監修:山村 友宏(株式会社サイエンス・クリエイト)