パラサイト

パラサイト

 

寄生生物。寄生虫。寄生植物。居候 (いそうろう) 。厄介者。
出典:goo国語辞書

パラサイトという言葉は、残念がらが否定的な意味合いで使われることが少なくありません。
元々は自然界の話だったものが、派生して、居候、厄介者という意味合いでも使われるようになってきました。ビジネスの世界でも同様に企業や経営者に寄生する者に対しても使われることもしばしばあります。

 

私は元々理学療法士として医療機関で働いていたため基礎医学(生理学)を勉強してきましたが、その際、学んだパラサイトは上記のような意味合いではなく、機能として必要なものでお互いが持ちつ持たれつの関係であると理解していました。

 

ミトコンドリアに見るパラサイトの本質

皆さんはミトコンドリアをご存知でしょうか?

そう、私たちの細胞の中にある細胞小器官のそれです。

ミトコンドリア(mitochondrion、複数形: mitochondria)は真核生物細胞小器官である。二重の生体膜からなり、独自のDNAミトコンドリアDNA=mtDNA)を持ち、分裂、増殖する。mtDNAはATP合成以外の生命現象にも関与する。酸素呼吸好気呼吸)の場として知られている。また、細胞のアポトーシスにおいても重要な役割を担っている。mtDNAとその遺伝子産物は一部が細胞表面にも局在し突然変異は自然免疫系が特異的に排除[1] する。ヒトにおいては、肝臓、腎臓、筋肉、脳などの代謝の活発な細胞に数百、数千個のミトコンドリアが存在し、細胞質の約40%を占めている。平均では1細胞中に300-400個のミトコンドリアが存在し、全身で体重の10%を占めている[2]ヤヌスグリーンによって青緑色に染色される。

出典:Wikipedia

パラサイトの理想形は、共存。

このミトコンドリア、実は元々は独立した細胞、好気細胞として存在していました。
好気細胞の特徴としては酸素をエネルギーに変えて生きていけることです。一方、私たちの最初の細胞は嫌気細胞として存在していました。その名の通りに酸素は受け入れらず、深い海の火山活動が活発な酸素が届かない限られた環境でしか生存できませんでした。

ある日、ミトコンドリアは嫌気細胞の中に入り込み、酸素をエネルギーに変える能力を嫌気細胞に提供することで嫌気細胞は暗く熱い深い海から酸素が豊富な広い海へ出て活動範囲を広げていき進化の道を進み始めました。

 

パラサイトの理想形は宿主を蝕むことでなく、共存できる環境を作り上げて長く続けられる関係性を作り出し、活動範囲を広げていくことであると考えています。

実際、ビジネスではそのような環境を作り出すことは難しいですが、組織マネジメントを少しづつ改善していくことで実現することは可能です。逆にそれができなければ、ネガティブなパラサイトが出来上がり取り返しがつかない状況になっていきます。

 

ビジネスが失敗せずに成功の道を歩むためには、小さなリスクの芽を早く取り除くことが大切です。そして、寄生や依存が生まれないような環境作り少しづつ改善していくことが組織マネジメントの肝となります。

 

このままでいいという企業は1つもありません。小さなリスクの芽を取り除き、より心地いい環境を作っていきましょう。

 

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