志の中に純粋な野心を

「それ、儲かるの?」

これから展開したいビジネスモデルについて説明した時、アドバイスを求めた相手の最初の言葉がそれだった。

「(…。儲かる?どうだろう。)」
儲かるか?っと聞かれた私は、今までワクワクしながら話していたビジネスモデルが急に色褪せたものになっていくのを感じた。
「確かに儲かる気がしない」

 

起業する時、これから参入しようとする市場が儲かる市場かどうかを判断しなければならない。
成長していく市場なのか、衰退していく市場なのか、未開拓だが未来がある市場なのかなど市場について私たちは理解しなければならない。

市場の規模が5億円規模の場合と1兆円規模の場合、あなたはどの市場に参入したいだろうか?

パイには限りがある。ビジネスはシンプルにそのパイをどれだけ確保することができるかが重要になる。確保しなければ他社がそのパイを持って行きビジネスを成長させていく。ビジネスは陣取り合戦なのである。5億円の市場に参入したいと考えるならばもう少しビジネスの勉強をした方がいい。

 

志の中に純粋な野心を

起業は一世一代の大勝負だと考えている方もいるだろう、社会をより良くしたいと起業を志す方もいるだろう。起業には起業する人の分だけ想いがある。

しかし、志や想いだけで事業が成長していくことは難しい。ギリギリのところで踏みとどまってなんとか事業を継続していることも立派であるが、しっかりと事業を成長させたいと考えるのが起業家の本心だろう。

 

このコラムを書いている私は今の会社が始まるとき正に志だけでスタートして苦労した経験を持っている。事業のスタートを切った直後から理想とは程遠い現実だけが残り苦悩の日々が続いた。その後、マーケティングについて必死になって勉強し実践していった。それから次第に事業が軌道に乗り始め、拡大が始まったときに私は「起業するなら志の中に純粋な野心がなければいけない」と悟った。

志が高さを生み出し、野心が純粋な推進力となる。この2つの力がなければ事業は成長していかない。

あなたの事業には志と野心はあるだろうか。

 

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