死のブルーオーシャンではなく、生きているブルーオーシャンを探せ

「それ、儲かるの?」

ビジネスで成功している人は真摯にこの質問をしてきます。

「事業内容はわかったよ。それで、儲かるの?」

 

起業する際、起業する意味やミッションを事業の中心に置き、ブルーオーシャン戦略を追い求めて行った結果、儲からない事業になっていることがあります。

 

ブルーオーシャンは死の海かもしれない

本当に綺麗な青い海=ブルーオーシャンを潜ったことがありますか?

透き通った海には生き物が一匹もいない海です。
「え?熱帯魚やカメいるじゃないか?」っと思うでしょ?違います。本当に綺麗な透き通った海であるブルーオーシャンは砂地でプランクトンや海藻が少なく、それらを食す海の生き物たちも寄ってきません。つまり、生きていけない環境なのです。

ビジネスでも独自性や差別化を進めながら事業を計画した時、誰もまだ手を付けていない領域=ブルーオーシャンだと考えて死のブルーオーシャンに飛び込んでしまうことがあります。

私も苦い経験がありますが、事業を計画し進めている本人は全く気が付かないのです。

誰も居ない青い海を見つけたら誰でも喜びます。そして、ここでは生きていけないという事実に後々、気が付くことになります。

 

まだ無い市場のファーストペンギンじゃなくてもいい

私は起業する際、誰も手を付けていないまだない市場から参入するよりも、現時点で既にある市場に参入することが理想であると考えています。その市場の中で顧客の不満や課題を見つけてそれを解決するビジネスを展開していくことが後進企業のチャンスはあり、失敗するリスクを低く抑えることができるのです。

経営理念やミッションを大切にした方がいいのではないか?という意見もありますが、もちろんそれは大切が起業の中心に置くと理念に囚われてしまい身動きが取れなくなってしまうのです。

起業したばかりで実績がない企業が経営理念を前面に押し出しても、それは理想でありまだ現実ではないので最初の質問のように「それで、それ儲かるの?」っと返されてしまいます。

ビジョナリーカンパニー 時代を超える生存の原則に書いてあるようにソニーやヒューレット・パッカードも起業時には素晴らしいアイディアが有ったわけではありません。

起業には素晴らしいストーリーはありますが、それは市場で成功したからこそ語れるものであり、まだ無い市場で語っても誰も聞いてくれません。

ブルーオーシャンを追い求めてた先が死のブルーオーシャンなのか生きているブルーオーシャンなのかを見極める必要があります。

 

ブルーオーシャンと企業理念

起業するための動機として原体験や理念が大切な時もあります。ブルーオーシャン戦略も非常に優れた戦略の1つでこれまで私も活用してきました。
ビジネスの成功指標の1つは儲けとして現れる数字です。儲けとして数字が出なければどんなに素晴らしい原体験や企業理念、プロダクトも滲んでしまいます。

ビジネスにはマクロとミクロの視点が大切です。
マクロの視点で参入する市場の大きさを見極め、ミクロの視点で顧客の抱える不安や課題が集まるブルーオーシャンを見つけていくのです。そこに企業理念が加わったプロダクトが生まれて市場に浸透して行き数字として現れていくことになります。

厳しい言い方もしれませんが、自由競争の世界であるビジネスでは数字が正義であることがあります。そのため、まずは既にある市場に参入することも選択肢の1つと言えます。

  

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