JAZZと起業の恥について。

先日、JAZZについて話す機会がありました。

音楽を聴くことが好きなのでスタートアップガレージでもJAZZを聴くことが多いのですが、一方で楽器を演奏することができない私はJAZZのセッションがどのように行われているのか興味がありました。

変な汗が出る

JAZZについて話をしている中で1番印象に残ったセリフがあります。

 

「変な汗が出るけど、演奏できるかわからんけど、とりあえずステージ上がってやるんですよ」

 

演奏できるかどうかわからない曲でも演奏できそうだなと思えば、ステージに上がりセッションするのだと教えてくれました。

 

演奏できるかわからない状態でステージに立つことは、恥を曝すことになると容易に想像することができますが、それでも恥を曝すことを恐れずにステージに上がるという話を聞いていると以前、私が東三河新規事業創出研究会で事業について壇上した時を思い出しました。

 

 

当時、私たちは事業をスタートさせこれが、事業の方向性が正解なのかどうかが解らない不安な状態で事業を進めている時でした。発表した後、事業についての質疑応答があるのだが、覚えていたのは想像を超える静寂でした。

 

 

(…おう!これはやってしまったのか?…きっとやってしまったのだろうな。誰もこの事業に興味を示さん…)

 

 

その後、静寂を静かに打ち消すように関係者が質問してくれたが、やらかしてしまった私はその質問内容をよく覚えてはいない。

 

ただ、プレゼンの内容にも問題はあったと思います(オプティマルヘルスって今は全く使わないし…)。

新規事業創出をテーマにした舞台で発表した結果、レスポンスが無かったという思い出したくもない経験は、その後、教訓となり事業の見直しをする良いキッカケとなりました。

 

恥を経験することは誰もが避けたいと思います。
私もできるだけ恥ずかしい経験は避けたいし、そういう経験はできるだけ人前ではしたくないものです。

 

しかし、JAZZの話や新規事業発表の場にもあるように初めて取り組むことのほとんどは失敗したり、うまくいかなかったりするものです。

 

私たちは失敗にとても敏感で恐怖すら感じます。そして、人前でその失敗を恥を曝すことがとても恥ずかしく、惨めなものだと感じてしまいます。

初めて取り組むことであっても完璧にやり切ろうと考えてしまうのは、幼い頃からの学校生活で100点満点のテストを間違えれば減点される減点方式で教育されてきたからもしれません。

初めて取り組むことを最初から満点を取れる人はいません。必ず失敗を多く繰り返します。それなのに私たちは100点から点数が減ることに恥じて、怖がり、なかなか前に進めません。

 

減点ではなく、すべての経験は加点である。

初めて取り組むことに対して私は減点はないと考えています。

 

当然のことです。
初めて取り組むことのすべては加点です。
失敗経験ですか?もちろん加点です。挑戦しなければ失敗するという貴重な経験も得ることもできません。

初めて取り組むことのすべての経験は加点です。イメージした状態と違う状態になったとしても間違いなく前進しています。

私たちは加点方式に馴れていませんが、加点方式の良いところは経験が成功でも失敗でも加点できるところです。もちろん成功の方が点数が高いですが、失敗しても減点するということはありません。

 

JAZZの話にしても私の静寂を生み出した発表でもその経験は必ず次に活かされています。

 

私は静寂の中から「(この事業は方向転換した方がいい)」とハッキリとしたメッセージを聞き取り、事業に関する情報発信や事業のあり方を変えて今日に至ります。

 

静寂を生み出す発表や講義は後にも先にもこの1回しかありませんが、この時の焦燥感や失望感が今の活動に活かされています。
皆さんもこれまでに苦い経験は数多くしていると思います。そして、これからも苦い経験はあるでしょう。でも、その時は是非とも「私、良くやった!」っと褒めて加点してくださいね。

 

え?何点付けたらいいか?
何点でもいいですよ。成長には満点はありませんから。

 

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