新人よ、価格で売り込むな価値で売れ
先日、髪を切りに行きました。
もう何年も通っている美容院で担当の方も長い付き合いです。
お互いのことをよく知っているので髪型の指定も決まっています。
担当「今日はどうしますか?」
私「短くしてください」
担当「夏になるのでサイドだけいつもより短くしましますね」
私「はい、お願いします」
これ以降は無駄な話をすることもなく、スマホを触ったり、雑誌を読むなどのことは一切せずにただ黙って美容師さんが髪を切ってくれるのを観ています。
正直、怖いと思います。いや、怖いですね。
私としては髪を切ることに集中して頂ければ良いと考えているのですが、楽しそうな周囲とのギャップは異様な雰囲気かもしれません。
さて、同じお店に通うと顔見知りの店員さんも増えていきますが、この季節は新人さんが現場に立ち始めます。清掃やシャンプー、ブローなどできる仕事から学び実践していきます。
この店では必ず新商品のシャンプーなどオススメの商品を紹介する時間があるのですが、その時間帯は大方シャンプーを流す時です。そして、その時間帯は先ほどの新人さんの活躍の場でもあります。
加えて、10分間のマッサージなどのオプションの紹介もあります。
今回も新人さんが不慣れな会話からマッサージとシャンプーの案内を始めました。
マッサージに関しては新人さんを応援する気持ちでお願いすることがあるので今回もお願いしました。
しかし、その次にシャンプーの案内が始まると少し様子が違いました。
恐らく、マニュアルを徹底して覚えたのでしょうか、ただどれ程お得になるのか、安くなったのかだけを繰り返し説明してくれました。
わかる!めっちゃ、その気持ちわかる!
私も今のお店をはじめた頃の営業そんな感じだった!っと心の中で思いながら最後まで新人さんの説明を聞いていました。
シャンプーとブローも終わり担当が戻ってきた時に一言
「説明を最後まで聞いていただきありがとうございました」っと言ってくれました。ホスピタリティーとは滲み出るものです。
リアクションの低い私に最後まで説明してくれた新人さんは凄いなっと思います。リアクションの低くてすまんよ。
価格よりも価値にお金は動く
ビジネスの基礎は価値を伝えることです。
提供しているコンテンツの価値が伝わらなければ顧客はそのコンテンツを購入することはありません。
また、価格で勝負するというビジネスモデルで勝ち抜くためには市場を支配し業界の大手であることとそのコンテンツが日常消耗品であることが条件となります。
今回のシャンプーについてですが、価格で勝負したにしてもそれでも市場にあるシャンプーよりも高い状態でした。
男性特有の油がこれで落ちるというシャンプーのセールポイントよりも価格中心の説明(セールストーク)では、日常的に使用しているシャンプーと選手交代することは難しいでしょう。
もし、価格勝負するのであれば最後の決め手として使うべきです。
大手企業の戦い方と中小企業の戦い方は違います。大手企業と同じ戦いをしてはいけません。
これからの時代は中小企業の動きが活性化していくと考えらます。顧客に近くニーズに応えやすい中小企業は時代の変化に対応しやすく新規事業の展開も迅速にできます。
そんな時代のキーワードが幾つかあります。
・パーソナル(顧客理解)
・課題の言語化
・高い技術力
・ユーザー体験
・大きな市場の残された課題
これらのキーワードはほんの一部ですが、これからのビジネスの基礎となりあらゆるビジネスモデルに求められるものです。
これらのキーワードから考えられたコンテンツは価値が高く、価格も高く設定できます。逆を言えば、価値を高めることができなければ市場の競争に巻き込まれてしまい、ビジネスを始めた本来の目的を見失ってしまうでしょう。
物やサービスが溢れる時代に提供するべきものは価値です。
次回、髪を切りに行った時の新人さん成長が楽しみです。

株式会社 琉球ストラテジー 代表取締役
主な活動分野はウェルネスビジネス。健康、働き方、スポーツに関わる仕事をしています。
理学療法士、トレーナーの仕事の他、起業や新規事業のアドバイザーをしています。マーケティングとブランディングが好きで戦略思考でビジネスをサポートしています。
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